建売一戸建てで後悔しがちなことと回避法 ~環境篇~
一戸建て購入を決めても、部屋の数や狭さはどれくらい必要か、駐車場は何台停められるようにするのか、駅からの離はどれくらいか・・・。マイホーム購入に際しては、さまざまな疑問が頭の中を巡ります。
しかも、散々考えたにも関わらず、購入した後で予想外な事態が発生し、「判断を誤った」と感じる方がいらっしゃるのも事実です。一方で、後悔していない方も多いもの。
この違いは、家を購入するときにどれくらいの想定をしたかによるのかもしれません。もちろん、未来予測は難しいのですが・・・。
この記事では、これまで建売一戸建てを購入した方で、住宅自体以外の環境要因で後悔したことと、その回避法について考えていきます。
近所の人たちとの付き合いに疲弊した
賃貸の場合、ご近所の入れ替わりが激しく、また、町内会などのイベントごとも役員として参加しない地域が多いようです。
しかし、一軒家となると周囲も持ち家の方が多くなるため、賃貸ほど在住者が移り変わることはありません。また、町内会にも参加する方が多く、イベント行事も増えてきます。こうなると、同じ人たちと何十年と継続的に付き合うことになり、それを踏まえることが重要となります。
とは言え、最近はあまり濃密な関係を望まない方が増え、気を遣い過ぎる必要はありません。もちろん、トラブルを起こすような行動は避けるべきですが、理想的には、普段は挨拶程度で、何かがあったときには助けえる距離感がベストです。
そのためには、いくつかの家が同時期に販売される「分譲住宅」を新築で購入するのがよいと言われていることは意外と知られていません。
その理由は、家を購入する世代はお子さんの年齢が近いなど共通点も多く、一体感を持ちやすいこと。また、町内会や各種のイベントに参加する際も、同時期に参加する仲間がいると心強いからです。
ご近所の方と円滑な関係を築くには、引っ越したらなるべく早くご挨拶はしておくべきです。知らない間に引っ越してきて住んでいるのでは、「ご近所づきあいはしません」と宣言しているようなもの。
これから、歳を重ねる中で、どんなことで助けを借りるか分かりませんし、挨拶をしたからと言って濃厚な近所付き合いをしなければならないということもありません。人づきあいが苦手な方こそ、最初の挨拶はしっかりとしておくことをおすすめします。
突然の転勤や子どもの進学で住めなくなった
転勤の可能性がある方は、持ち家に住み続けることが困難になるケースがあります。また、家を離れないために家族の一人だけが単身赴任することもあります。
ほかにも、お子さんが別地域の学校への進学が決まったことで、持ち家が不要になるケース。それまでは地元で働いていて満足だったものが、何かのきっかけで「東京の〇〇支店で働きたい!」と突然思い立つケース。転職したと思ったら、違う地域の勤務になるケース。最近では、勤務会社は変わっていないのに、会社が別の地域に社屋を移転させるケースもあります。
このようなことを回避するのは、なかなか難しいもの。環境や気持ちの変化はその時にならなければわからず、予測不可能だからです。
こういったケースでは回避法ではなく、こうした事態が起きた後の対処法を検討すべきだと考えます。何よりもったいないのは、予測不可能なことが起こることを避けるために、マイホームを持つという夢をあきらめることです!
対処法のひとつとしては、持ち家の他に賃貸で部屋を借りるという選択肢です。単身赴任などがこのケースに当てはまるでしょう。持ち家を売ってしまうことはリスクが大きく、同時に愛着を持ったマイホームを簡単に手放したくないのと感じる人がほとんどのはず。また、将来的にマイホームに戻ることも考えれば、何らかの形で所持しておくべきでしょう。
でも、気になるのは、家賃を二重に負担すること。社宅の利用や家賃補助、学校であれば寮がある場合など、いろいろな方法があります。後ろ向きになる必要はありません。
また、家族で引っ越してしまおうと考える場合、マイホームを賃貸してしまう方法もあります。条件にもよりますが、住宅ローンの返済額より、賃貸の家賃の方が高いというケースは意外と多いもの。こうなれば、余裕をもった暮らしができます。