独身でもマイホームは購入するべき?購入のメリットやデメリットを解説

人生の大きな目標や夢としている方も多いマイホームの購入。持ち家を取得する方は、配偶者や子どもなどの家族のいる方という印象も強いかもしれません。一方、独身でマイホームを購入されている方が一定数いるのも事実です。 今回は、独身でマイホームを持つ人の特徴や購入するメリット、注意点などを考えていきます。
目 次
独身でマイホームを持つ人の特徴
独身は賃貸暮らしというイメージもある一方、1人でもマイホームを購入されている方もいます。ここでは、独身でマイホームを持つ人の主な特徴について紹介します。賃貸の家賃を支払うのがもったいないと考える人
賃貸暮らしの場合は毎月家賃を支払います。持ち家で住宅ローンを組む場合は、毎月住宅ローンを返済します。つまり、賃貸・持ち家どちらの場合でも、毎月住居に対する出費は固定費として発生するのです。ただし、両者の違いとして「住宅が自分の資産になっているかどうか?」という点があります。持ち家の場合は自分の資産に対して毎月出費しているのに対し、賃貸の場合は他人が所有する物件に対して毎月出費することになります。
したがって、賃貸の家賃を支払うのがもったいない感じる方は持ち家に切り替えることになるでしょう。
独身で1人暮らしの場合は、ワンルーム賃貸など比較的家賃の低い物件を借りるケースも多くなります。しかし、家賃の支払いが何十年間と続く場合はやはり高額な出費になるため、結果的にマイホームを購入したほうが得だと考えるのです。
社会的信用が高い人
マイホームを持つ場合、多くの場合住宅ローンを組むことになります。住宅ローンを組む場合、申請者の職業や給料、ローン履歴など、これまでの信用情報を基に審査を受けます。持ち家が欲しいと思っていても、住宅ローンが組めなければ持ち家の取得は難しいでしょう。そのため、信用情報に目立ったマイナス点がなく、社会的信用が高い独身者が住宅ローンを組んでマイホーム購入を決断する傾向にあります。
独身でマイホームを持つメリット4選
それでは、独身でマイホームを持つのはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、主なメリットを4つ解説していきます。1.比較的安価な値段で持ち家の取得が可能
独身でマイホームを持つ場合、比較的安い価格で買うことも可能です。独身であれば1人で住むためそこまで多くの部屋数は必要なく、コンパクトなサイズの土地や建物も候補に入れることができます。持ち家を取得するとなると、条件にもよりますが5,000万円以上の膨大な費用がかかることもあり、欲しくても購入の決断ができない方もいるでしょう。
しかし、1人暮らし用のサイズであればそこまで多くの費用をかけずともマイホームの購入が可能となるため、独身者の大きなメリットといえます。
2.自分自身の仕事などの都合を優先させやすい
独身のマイホーム購入の場合、自分自身の仕事などの都合を優先させて物件の場所や立地などを決めることができる点もメリットです。家族でのマイホーム購入の場合、配偶者の勤務先や子どもの学校、実家からの距離など、さまざまな要素を考えて場所や立地を検討しなければなりません。その結果、自身が望む条件とは必ずしも合致しないケースも出てくるでしょう。
一方で、独身であれば自分の職場からのアクセスや買い物の利便性など、自分が求める条件を重視して住居を選ぶことができるため、満足度の高いマイホーム暮らしが期待できます。また、たとえば釣りやマリンスポーツなどが趣味の方は、海岸の近くの物件を購入するなどの選択もできるでしょう。
3.騒音などの生活トラブルの減少が期待できる
持ち家の場合、周囲の騒音トラブルなどの減少も期待できます。賃貸暮らしの場合、隣や上下の階の住民の騒音に悩まされたり、反対にこちらが音を立てないよう気を使ったりすることもあるでしょう。そのような生活上の懸念があると、本来抱えなくて良い余計なストレスを感じることになり、生活の満足度低下につながります。反面、一戸建てなどのマイホームに住めば、賃貸とは違って隣の部屋や上下の階の住民との騒音トラブルに悩まされる心配はほとんどありません。
4.単身高齢者になった後も住居の心配をしなくて良い
マイホームを購入する場合、住宅という一生涯の自分の資産ができるため、老後の住居に悩む必要がなくなります。独身は自由さが大きな魅力の1つです。いろいろな場所に引っ越して賃貸暮らしを続けるという生き方も素晴らしいでしょう。ただし注意すべきは老後です。
定職に就いている現役時代は賃貸物件の審査が通りやすく、気軽に物件を住み替えることも可能です。ところが老後になると、なかなか賃貸物件の審査に通らなくなり、住める場所がなくなってしまうリスクがあります。
独身者の場合、子どもなどの周囲の家族に頼ることもなかなかできません。独身者のマイホーム購入は、将来のことを見据えて自分の住居を準備できるメリットがあります。
独身でマイホームを持つデメリット3選
メリットも多い独身でのマイホーム購入ですが、一方でデメリットはあるのでしょうか。以下では、独身でマイホームを持つデメリットを3つ説明します。1.今後もし家族が増えた場合に、家が手狭になる可能性がある
1人暮らし用のマイホームを購入する際は、一生独身を貫くと思って購入する方も少なくないでしょう。しかし、その後にもし結婚をして家族が増えた場合、家が手狭になる可能性がある点がデメリットの1つです。はじめから広めのマイホームを購入している方であれば問題ないでしょう。一方でコンパクトなサイズのマイホームを購入していた場合は、限られたスペースで工夫をするか、増築や住み替えを検討する必要が生じます。
2.部屋や庭の掃除の手間が増える可能性がある
多くの場合、賃貸暮らしよりも持ち家のほうが間取りは広くなるでしょう。独身者の場合、賃貸暮らしの際はワンルームや1Kなど必要最低限の部屋数での生活が一般的です。そのため、持ち家になる場合は、部屋数が増え、場合によっては庭なども所有することになります。生活空間が増えることはメリットである一方、その分部屋や庭の掃除が必要となり、手間が増える点ではデメリットにもなります。
3.子孫に継承していくことができない
持ち家は自分自身の一生涯の資産になるだけでなく、相続をすることで子どもや孫へ継承していくこともできます。つまり、一族としての一生涯の資産にしていくことも可能です。しかし、子どもなどの家族がいない独身の場合では、持ち家を子孫に継承していくことができない点がデメリットといえます。
独身でマイホームを持つ際に押さえておくべきポイント
ここでは、独身でマイホームを持つ際のポイントを解説します。自分にとって利便性の高い立地を選ぶ
独身でマイホームを持つ場合、ご自身にとって利便性の高い立地を選ぶとよいでしょう。独身の場合、生活のウェイトとして高くなるのは自分自身の職場への通勤や買い物などです。そのため、職場へのアクセスのしやすさ、近隣の飲食店などの充実性といった条件がより重要になってきます。
物件そのものの魅力も重要ですが、便利な場所で生活ができるかどうかも同様に重要です。
必要な場合は売却や貸しに出すことも視野に入れておく
デメリットでも触れたように、将来もし結婚などによって家が手狭になった場合は、持ち家を手放す可能性もゼロではありません。つまり、持ち家は購入だけでなく、売却や貸し出しを行う可能性もあるのです。必要となった場合にスムーズに売却や貸し出しを行えるように、資産価値を意識してマイホームを購入するとよいでしょう。
独身で住宅ローン審査を受ける際に注意すべきこと
多くの場合、独身で住宅を購入する場合においても住宅ローンを組むことになります。マイホーム取得にあたっては、住宅ローン審査は重要なステップです。ここでは、独身で受託ローン審査を受ける際の注意点を解説します。世帯収入ではなく、自分1人の信用や収入の見込みが審査される
独身の場合、世帯収入=自分1人の収入となります。したがって、住宅ローン審査の際は、自分1人の収入を見られることになります。収入が高めの方であれば問題ありませんが、この点においては、世帯収入=2人分の収入となる共働き世帯よりも不利な点といえるでしょう。
また、クレジットカードの過去の支払い状況など、自分自身の信用情報も住宅ローンの審査に直結するため、これまでに支払い遅延がなかったなども注意して確認しておきましょう。
連帯保証人が求められる可能性がある
住宅ローンを組む際に加入する保証会社の判断によっては、連帯保証人が求められる可能性があります。申請者の収入や職種、貯蓄、ローン金額などを総合的に判断し、連帯保証人が必要かどうかを保証会社が判断します。また、連帯保証人の有無の判断は、保証会社によっても異なります。
そのため、連帯保証人を立てられるように準備しておくか、難しい場合は連帯保証人が不要な保証会社を選定するとよいでしょう。
独身のマイホーム購入も多くの魅力がある
家族のイメージが強いマイホーム購入ですが、独身の場合でもマイホームを購入される方はいます。独身であっても毎月の家賃の支払いは積み重なると膨大な金額になるため、それがもったいないと感じる方などは持ち家に切り替える傾向が強いといえます。独身の住宅取得は、比較的安価に購入しやすい、自分自身の仕事の通勤などの都合を優先させやすい、老後の住まいの心配がなくなるなどのメリットがあります。一方、もし将来結婚した場合は、スペースの工夫や増築、住み替えなどが必要となる点はデメリットといえます。
したがって、独身の場合は生活の利便性を考慮したマイホーム購入を検討するとともに、持ち家の売却や貸し出しの可能性も事前に見据えた計画を立てていくとよいでしょう。
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