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持ち家と賃貸。それぞれのメリット・デメリットと新しい着眼点


監修者:金澤 哲

持ち家と賃貸。それぞれのメリット・デメリットと新しい着眼点
『持ち家か? 賃貸か?』
さまざまなところで意見が交わされるこのテーマ。
家は暮らしを充実させるのにとても大きな役割を果たすので、当然のことかもしれません。

議論の中身はと言えば、持ち家の方が資産になるからよいとか、住宅ローンを抱えない方が気楽でよいなど、お金にかかわる部分がテーマになることも多いようです。
でも実際には、お金の問題以外にも着眼点があります。
ここでは住宅ローンや家賃も含めたさまざまな観点から、持ち家と賃貸の比較を進めていきます。

家を購入する金額で賃貸に住む場合、どれくらいの家賃を払えるのか?

まずは住居費の比較からはじめます。

結論から言えば、持ち家を買って一生住み続けるのと、賃貸住宅に一生住み続けるのを比較すると、住宅の質としてはほとんど変わりません。もちろん、比較方法によって違いは出るのですが・・・。

持ち家であれば住宅ローンの他に、固定資産税や修繕費などを加味しなければなりません。また賃貸住宅であれば、定期的に必要となる更新料や住み替えるたびに必要になる引っ越し代などがあります。こうなると、やり方次第の部分が大きく、一概にどっちがよいとは言いにくくなるわけです。

以下に、持ち家で支払う金額と、同等の金額で借りられる家賃を算出してみます。
まずは、一戸建てのシミュレーションから。

30歳の方が3,500万円の一戸建てを購入するとします。頭金はゼロ。90歳まで生きると仮定すると、購入する家には60年間住むことになります。

住宅ローン
(3,500万円分)
約4,500万円
(金利1.5%、35年固定、頭金・ボーナス払いなし)
リフォーム代1,000万円(300万円×1回、700万円×1回)
固定資産税480万円(平均で年8万円と仮定)
60年間の合計額5,980万円
*計算を簡素化するため、住宅ローンの融資手数料や火災保険などは加味していません。


では、この5,980万円で賃貸住宅に住む場合、毎月どれくらいの家賃を出せるのでしょうか?

60年間の家賃予算5,980万円
更新料2年に1回(1ヶ月分)として計算
60年間の家賃平均月額約79,700円(マンションの場合、共益費等も含む)
*敷金や礼金は地域や物件による差が大きいので加味していません。


単純な計算ですが、3,500万円の家を買うのと、家賃8万円弱の家を比較すると、それほど変わりはないと感じます。いかがでしょうか?

ただし、賃貸住宅にずっと住んでいると、亡くなった後は何も残りません。ですが、持ち家であれば、土地と建物が残ります。また、今は住宅ローン減税もあるので、これを加味すると持ち家の方がお得感は増すことになります。

持ち家のメリット・デメリット

では、上記以外のメリットとデメリットを見ていきましょう。

持ち家のメリット

持ち家の最大のメリットは住宅ローンの返済期間が終われば、住居費はなくなるという点です。特に一戸建てであれば、積み立て修繕費や共益費もないため、住居費はゼロ。もちろん定期的なメンテナンスは必要ですが、最近の家は品質が向上しているため、長く住み続けられる物件が増えています。

また、子供に何かを残したいと考えるとき、もっとも現実的なのは家という資産を残すこととなります。なぜなら、必ず毎月発生する家賃を住宅ローンに変えるだけで、自動的に資産化できるからです。たとえ建物の価値はなくなっても、土地の価値は残ります。その点を最大のメリットだと言う方が多くいます。

また、自分好みに家に手を加えられるのも持ち家のよいところ。壁紙を変えたり、好みの変化に合わせてリフォームをしたり、年齢を重ねれば自由に手すりを付けることもできます。

持ち家のデメリット

持ち家のデメリットは、長きに渡り住宅ローンを払い続けなければならないと言う点でしょう。ほとんどの人はローンを無事払い終えられますが、中には払い続けられず、望まない結果になる人も出てきます。ここに不安を感じる人は、持ち家にはあまり向いていないのかもしれません。

ただし、住宅ローンを支払い続けられなくなったとき、場合によっては家に住んだままローンを減額できる救済措置もあります。

あとは、引っ越しが難しい点もあります。離婚や転職で住まいを変えなければならないとき、持ち家をどうするべきかに頭を悩ませている方も多くいます。

ですがこれは、賃貸にすることでクリアできるのかもしれません。不動産賃貸業を営む人の中では、小さな家の方が経営効率がよいと言われています。そのため、ファミリー物件は少なくなっているのです。当然、地域によりますが、一戸建てなら多少、駅から離れていても賃借人は見つけやすいと言う不動産屋もあります。

賃貸住宅に住むメリット・デメリット

次は賃貸住宅の場合です。

賃貸住宅のメリット

賃貸住宅の最大のメリットは、ライフステージや自分の都合に合わせて引っ越しができる点でしょう。たとえば、結婚当初は夫婦だけでしょうし、その後に子供ができ、成長し、独立。それぞれに必要な部屋数が違ってくるので、それに合わせて家のサイズを変えることができます。

また、親の介護をするためや転勤・転職などにより、住まいを変えたいときも気軽に引っ越せます。

一生はどんなことがあるのか分からないもの。その時々に自分都合で家を変えられることがメリットだと考えれば、賃貸の方がよいかもしれません。

賃貸住宅のデメリット

一方、賃貸住宅のデメリットは、ずっと家賃を払って行かなければならないという点です。数年前、金融庁の金融審議会の「老後1,300 万円~2,000 万円が不足する」という試算、いわゆる老後2,000万円問題が話題になりました。この試算は持ち家をモデルケースとしていて、家賃は含まれていません。つまり、賃貸に住み続けると、想定以上の老後資金が必要だと言うことです。

また、家の中を自分好みに変えられないというのもデメリットでしょう。「ここに棚があったらもっと便利なのに」「この場所に手すりがほしい」などはもちろん、壁の色が気に入らないと感じても変更することはできません。家は満足度の高い暮らしに欠かせないスペースです。そこに妥協しなければならないことに不満を感じる方は多いようです。

高齢化社会の問題から見る、賃貸住宅のもうひとつのデメリット

さらにもう一つ。
最近、注目が高まっている賃貸住宅関連の問題を紹介しておきます。

高齢化が進む中、ご夫婦のどちらかが先に亡くなった後、残された配偶者が一人暮らしをするケースが増えています。しかも、その期間が長くなっています。

ところが、高齢者の一人暮らしは健康リスクが高いことから、「貸したくない」と感じる大家さんが多いのです。日本賃貸住宅管理協会などの調査によれば、8割の貸主が、「単身高齢者の入居に拒否感を感じている」と回答しています。

この現状を重く見た国土交通省は、単身高齢者入居の拒否感を軽減しようと、事故物件告知の指針の明確化に向けて動き出しました。具体的には、自然に亡くなったときは告知の必要がないとするものです。

とはいえ、亡くなってから長期放置された場合は告知義務が生じます。この対策が大家さんの感情改善にどこまで影響するかは分かっていません。

公営住宅やUR賃貸は入居に条件がある

高齢者になったら、公営住宅やUR賃貸を利用すればいいじゃないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、この2つにはさまざまな条件をクリアしなければならないという難関があります。

公営住宅は一定額以下の収入でなければなりませんし、抽選なので、なかなか入居先が決まりません。

一方UR賃貸は、一定額以上の収入がなければ入居できませんし、介護が必要な高齢者は同居者がいなければなりません。

社会年金をもらっていて公営住宅の公募条件には入らず、かといってUR賃貸住宅にも住めないという高齢者も少なくないのです。これは国や地方自治体が今後、取り組むべき問題ですが、一方でなかなかクリアできない問題でもあります。

持ち家か賃貸かが議論になるときは、いつでも借りられる賃貸住宅があることが大前提になっています。ですが、実際にはこの前提が崩れ、苦しんでいる方が増えていることも知っておくべきかもしれません。

持ち家か賃貸かは、どちらが自分に合っているかで選ぶべき

結局のところ、持ち家と賃貸住宅のどちらを選べばよいのかは、自分の価値観にあった方を選ぶべきとしか言えないのかもしれません。もちろん、今だけを見るのではなく、将来も含めて判断するべきですね。

賃貸の方がむいている方

年齢が高くローン返済に不安がある人

住宅ローンは完済年齢を80歳未満としているところが多いようです。ですが、実際には定年後に払い続けるのは厳しいので、仕事をしている間に払え終えられるか、退職金で完済できる範囲で組む方が無難です。つまり、すでに年齢が高く、なおかつ退職金が期待できないのであれば、住宅ローンを組むべきではないでしょう。そのような場合は、賃貸住宅に住む方を選択する方が安定します。

安定した職についていない人

家を購入するときに借りる住宅ローンには審査があるので、これに通らない方は持ち家という選択は難しくなります。また、この先、長く働き続けるつもりがないという方も家を持つのは向きません。

持ち家の方がむいている方

退職までに住宅ローンの完済が可能な方

退職までに住宅ローンを完済できるか、または退職金で残った金額を完済できる方は、持ち家の方が合理的な選択だと言えます。現在の退職年齢は65歳。今後、70歳に伸びるかもしれませんが、人生100年時代であれば定年後、30年も生きるわけです。

この期間、ずっと家賃を払い続けることは不安なもの。住宅ローンを払い終わった後、安心して住める家があるのは大きな安心につながります。

子供に資産を残したい方

わが子に資産を残したいという方は、不動産で残すのが、一番無理がないと言われています。相続税が心配だという方がいますが、相続税の基礎控除額は意外と多いもの。その計算方法は以下です。

相続税の基礎控除額=3,000万円+(法廷相続人の人数×600万円)

都心で特に土地代が高いところや、広大な土地付きでない限り、多くは免税の範囲で収まります。

自分の一生の満足度を上げる家探し。ぜひ早めのスタートを!

家で過ごす時間は長く、癒やしの場所でもあるマイホーム。「いつか考えればいいや」と思っていて、後で持ち家を希望しても、ローンが組めない年齢では望まぬ結果になってしまいます。ぜひ、早めに考えをまとめることをおすすめします。

シアーズエステートは、グループ全体で引渡しを終えた住宅が6,000戸以上(注文住宅約5,600戸、建売住宅約400戸)。注文住宅のクオリティを建売住宅で実現し、多くのお客さまの支持をいただいています。しかも売主でもあるので仲介手数料などはかかりませんしローンのサポートなども万全です。

新築一戸建てをお探しなら、シアーズエステートをぜひご活用ください。

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