一戸建ての木造と鉄骨造の違いとは?費用と維持の観点から比較してみた

公開日:2021年8月2日 最終更新日:2024年3月14日
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木造と鉄骨造。どちらを選べばよいのかを決めるには、それぞれのメリット・デメリットを知らなければなりません。 また単純に比較をすると、どちらかの方が優れている場合でも、一戸建てとして考えると、そこまでの性能が必要ではないこともあります。 そこで、今回は費用と維持の観点から比較を進めたいと思います。

木造と鉄骨造。それぞれのメリット・デメリットを比較

建築コストについて

建築コストは鉄骨造住宅の方が高くなります。これには2つの理由があり、1つ目は木材よりも鉄骨材の方が高めだということ。2つ目は、鉄骨造は工期が長くなり、その分、人件費がかかるからです。

固定資産税について

家を購入すると毎年払わなくてはいけない固定資産税。このうち、建物に関わる部分の算出には経年劣化が大きく関わるのですが、これは木造と鉄骨造で違います。

具体的に解説しましょう。
固定資産税の計算は、「家屋の評価額」に固定資産税率(現在は1.4%)をかけたものになります。この「家屋の評価額」を算出するには、「経年減点補正率」が大きく関わっていて、この数字が大きいほど、固定資産税が高くなります。

木造の場合、1年目は0.80、鉄筋は0.9579です。これが、27年目になると木造は0.20で以降固定になりますが、鉄筋は0.3596。45年目以降になってやっと0.2になります。

それだけ鉄筋は経年劣化しにくいということですが、固定資産税については木造の方が安くなるということです。

維持費について

あくまでも一般論ですが、木造住宅は10から15年に1度くらいの割合で外壁を塗り替えるのが理想的だと言われています。実際には、使用した建材や立地環境によりかなり差はありますが・・・。

また木造住宅はシロアリの被害がありますが、鉄骨住宅にはありません。定期的なメンテナンスと言う意味では、木造の方がコストはかかります。

一方、工法によりますが、水道管などが建物内部で壊れた場合、鉄骨造では壁を一旦壊さなければならないケースが出てきて、修理費用が高くつくことがあります。

耐用年数について


耐用年数には2種類あり、1つ目は法定耐用年数。これは、国税庁により定められているもので、長期的に使用に耐え、経済的に価値があるものとされています。 これは以下のように定められています。

【法定耐用年数】

木造 22年
軽量鉄骨プレハブ(骨格材肉厚3mm以下) 19年
軽量鉄骨プレハブ造(骨格材肉厚3mm超4mm以下) 27年
重量鉄骨造(骨格材肉厚4mm超) 34年
鉄筋コンクリート造 47年

もう1つの耐用年数は物理的耐用年数です。これは実際にどれだけの期間住めるかというもの。これは施工した状態や住んでいる人の使用状況、メンテナンス状況にもよるので、一概には言えません。ですが、マンションであれば100年以上耐えられるとも言われています。

また、木造住宅も約80年は持つとも言われていて、イメージよりはずいぶん長いと感じるのではないでしょうか?

木造は確かな職人が建てたものを選ぶべき

木造でも鉄骨造にもメリット、デメリットがあることが伝わったかと思います。結局、どちらがよいのかを選ぶのはご自身の判断によるかと思いますが、この記事が選択する際の助けになると幸いです。

最後にひとつ。
鉄骨造の材料や部品は、工場で一律生産されています。また、組み立ての一部も工場で行われるので、ハウスメーカーや職人の能力による差がでにくいと言われています。

一方、木造は職人の技術で欠陥住宅が発生する可能性もあれば、一般の住宅よりも優れた家になる可能性もあります。木造を選ぶなら、確かな技術力を持ったハウスメーカーが造ったものを選んでください。木造の建材の技術は確実に進化していて、鉄骨にも負けないすばらしい家も多く誕生しています。

最後に

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