一戸建てを探すときに重要な立地条件。後悔しないチェックポイントとは?

一戸建て買うとき気にすべき条件はいろいろありますが、中でも軽視できないのは立地に関すること。なぜなら、自分たちの力では変えられないことだからです。静かなところで暮らしたいのか、便利で楽しい場所がいいのか、選ぶ条件はさまざまですが、住む場所によっては真逆のものになることも。 ここでは一戸建て購入時の立地のチェックポイントについて解説していきます。
住環境は自分たちの力では変えられない
家を購入するとき、さまざまなところをチェックするはずです。家の外観や内観を好み通りにしたいという方もいらっしゃるでしょう。しかし、家自体の雰囲気は工夫次第である程度、変えられるものです。たとえば、使い勝手のよいキッチンの形があるのなら、そういったものを選べばいいでしょうし、住んでから変えたくなれば、リフォームという手段もあります。壁紙やカーテンなら、もっと簡単ですね。
その一方、住環境については個人ではどうにも変えられません。だからこそ、立地を厳選することは重要なのです。
立地とは、場所や位置を指します。家で言えば、「駅から〇分」や「近くにショッピングスポットがある」「公園に近い」「学校が近い」「自然に恵まれた場所にある」などが代表的なもの。
ここでは、インターネットなどを使って、現地に行かずに調べることと、現地に足を運ぶことでわかることの2つに分けて解説していきます。
その場に行かなくても調べられること
まずはインターネットを使ったり、役所に行ったりすることで、現地に行かなくてもわかることを紹介しましょう。1.通勤・通学時の利便性を調べる
2.周辺の環境を知る
3.ハザードマップで自然災害のリスクを把握する
4.開発計画をチェックする
1.通勤・通学の利便性を調べる
通勤・通学の利便性とは、職場や学校へのアクセスのしやすさのこと。このうち、事前に調べるべきなのは、最寄り駅から勤務先または学校へどのような交通機関を利用し、どれくらいの時間がかかるのかです(家から最寄り駅までの環境に関しては後述します)。通学に関しては数年のことですし、そもそもどこに通うのかは分からない部分もあります。一方、通勤に関しては長い年月、同じところに通う人が多く、こちらは重視する方が多いものです。
ここで考えるのは、何分かかるかというところ。「通勤時間コスト」と呼ばれることもありますね。通勤時間は勤務時間ではありませんが、生活に大きな影響があるもので、これをコストに換算して考えるものです。
たとえば、博多駅へのアクセスを考えれば、福岡県久留米市と佐賀県鳥栖市はほぼ同じ。こう考えると、選択肢は広がります。
「博多駅まで〇分」という情報はチラシなどにも掲載されています。ただし、「特急を使えば」などの条件があることも少なくありません。その特急の本数が少なかったり、夜遅くになると各駅停車しかなくなるのでは事情が大きく異なってきます。これについては、よく調べた方がいいでしょう。バスについても同様。運行時間の確認もお忘れなく。
ちなみに、通勤費に関しては正社員であれば会社負担が多くなります。しかし、契約社員などであれば自己負担となるケースもあり、あまり高額にならないことも条件になるかもしれません。
2.周辺の環境を知る
家に極近いところに公園や学校があるかなどは自分の足でも知ることができますが、もう少し範囲を広げると回りきれません。それらは地図やインターネットを使った方が調べやすくなります。たとえばGoogleマップを使う方法があります。購入しようとしている家の周辺を表示させ、気になるところはストリートビューで写真表示します。地図では、どんな規模の設備なのかを知ることが難しいものでも、写真を見ることで、大まかな雰囲気とおおよその規模感がつかめます。
また通学経路など、実際に歩いてみるのは大変と思うときでも、ストリートビューで追っていけばガードレールや歩道橋の有無などが分かります。時間のあるときに自宅でチェックし、気になるところだけ見て回るようにすれば調査時間を効率的に使えます。
3.ハザードマップで自然災害のリスクを把握する
長く住む地域なわけですから、自然災害のリスクを把握しておくことも重要です。洪水や土砂災害、沿岸地域では高潮や津波のリスク情報は、ハザードマップを見て確認します。ハザードマップは市区町村のサイトで公表しているほか、国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」でも詳細なデータを見ることができます。
4.開発計画をチェックする
一戸建てを購入した後は、長くその地域に住むことになります。そこで忘れてはならないのは、地域の開発計画をチェックすること。何十年も先のことまではわからないにせよ、数年先または十数年先の計画は、開発計画を調べればわかります。周辺環境は暮らしやすさに大きく関わってきます。大きなショッピングセンターができることで利便性が上がることもあれば、最寄りの商店街が急速に寂れていってしまい、日常生活が不便になることもあります。
また、大学や企業の誘致の成功、逆に移転によりなくなってしまうことで、周辺の商業施設の環境は大きく変わります。道路事情も同じく。長く住むことが前提のマイホームですから、できる限りの情報を得ておくことが重要です。
現地に行って自分の足で調べること
もちろん、現地に行かなければわからないこともたくさんあります。ここからは、現地に行き、肌で感じるべきことを紹介します。1.日当たりの善し悪し
2.最寄り駅までの安全性
3.日常使いのできるスーパーやドラッグストアの有無
4.近所の人の雰囲気
5.騒音
6.臭い
7.水はけ
8.周辺環境を原因とした虫や害獣がいないか
1.日当たりの善し悪し
日当たりは現地に行かなければ分からないことの一つです。方角はもちろん、高い建物が近くにないかなどを調べることはできても、実際のところは自分の目で見る方がよいです。たとえば窓やベランダの窓の取り方によって、室内に差し込む光の量は大きく変わります。もちろん、日が当たっているからいいというものではありません。西側に大きな窓があれば西日が厳しくて早々にカーテンを閉めることになるでしょう。また、南向きに大きな窓があれば、夏場の温度管理が難しいかもしれません。
そして、日当たりは時間帯によって変わります。内見は日中に行くようにするのはもちろん、できれば時間帯を変えて何度か見に行くのが理想的です。
2.最寄り駅までの安全性
先ほど最寄り駅からのアクセスについてはネットなどで調べることとして紹介しましたが、自宅から最寄り駅までのことは現地に行って調べるようにします。特に、街灯の有無や繁華街との距離、その雰囲気などは治安に大きく関わってきます。一見すると安全そうな場所でも、夜になると近くのコンビニに若者がわらわらと集まってきてたむろしているケースもあります。これではお子さんが塾に行ったり、若い女性が仕事で遅くなって帰宅が遅れたりしたときに不安が残ります。昼間はもちろん、できれば夜にも一度見ておきたいところです。
3.日常使いのできるスーパーやドラッグストアの有無
食品の買い物といえば、ターミナル駅にあるようなデパートよりも、自宅から最寄り駅の間にある食品スーパーやドラッグストアの方が優れています。地図上では食品スーパーがあっても、足を運んでみると意外と小さなところでがっかりしたというケースや、高級なものばかりが並んでいて特別なときにしか利用できないこともあるでしょう。
また、車を使うのが一般的な場所では、駐車場の広さや使い勝手は重要なポイント。本当に自分に合っているのかどうかは、足を運んでみなければ分からない部分です。
4.近所の人の雰囲気
周辺環境も現地に行かなければ分かりません。なんとなく雰囲気の悪い場所や近くにあるゴミ屋敷などは足を運んだからこそわかること。近くにマンションがありガラの悪い人が出入りしていたり、ところかまわずゴミが散乱していることもあります。子育てをするのであれば、周りに住む人は安全にも大きく関わってくるところであり、十分にチェックしたいところですね。
5.騒音
騒音も現場行かなければわからないことです。近くに大きな幹線道路があり、車通りが多いとそれだけ騒音が大きくなり、ストレスも多くなります。また、それほど大きな道でなくても、意外に混んでいるケースがあるので、注意するようにしてください。昼間は車通りが少なくても、夜中になると大型トラックが行き交うことがあります。これもチェックしたいポイントです。
意外なものには近くに学校が多い場合、チャイムの音が気になるケースがあります。小中一貫校などでは学年によって1時間あたりの時間が違い、一日中、チャイムが鳴っているということも。これも現地で行かなければ分からないことです。
6.臭い
臭いの原因はいろいろあります。近くに臭いを発する工場などがあったり、工業用水が流れる川があったり、目に見えない下水道の場合もあります。また、意外なものとしてはラーメン屋がダシを仕込むときのにおいが気になる人や、カレー屋が仕込みを行うときのスパイスのにおいが洗濯物についてつらいというケースも。人によって気になる臭いは違います。現地に行って感じるしかありません。
7.水はけ
一戸建ては、土地の水はけのよさもチェックしたいところです。庭や周辺の土が粘土質であれば、雨が降った後、水はけがよくない可能性があります。その結果、ジメジメした環境となり、洗濯がいつまでも乾かないなど日常的に困ることになります。またもっと重要なのは、地盤のゆるみにつながる可能性があるということ。これは十分に意識して調べたいところですね。
8.周辺環境を原因とした虫や害獣がいないか
家に虫が大量発生する理由はいろいろありますが、その原因が周辺環境にある場合は避けることができないため事前チェックをしたいところです。周辺の水はけが悪いと特定の虫が発生したり、近くにある廃墟に野生化した野良ネコが住み着いていたりなどのケースがあります。虫は季節によって発生することもあるので、内見のときに出会った近所の人に、挨拶をしながらさりげなく話を聞いてみるのもよいですね。
今だけでなく、将来も快適に住める家を
家を買うときは、その家自体が気に入ったか、条件に合っているかをチェックすることはもちろん、立地や周辺環境を見ることも重要です。また、今の住みやすさを重視することはもちろん、長く住むわけですから、先々の環境がどう変化していくかを予測することも大切。自分自身はもちろん、巣立っていった家族が、「ここに家があってよかった」と言うような暮らしを実現することを目標に、立地も選ぶようにしてください。
もちろん、見に行ったときに知れることはごく一部でしかありません。できるだけ漏れのない情報を得るには、その場所に精通した情報を知っているハウスメーカーの話を聞くことも重要です。
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