家を買うのは頭金が貯まってから?繰り上げ返済について解説します!
頭金を払うより繰り上げ返済をする方がお得!
繰り上げ返済とは、毎月返済しているローンとは別に、まとまった額を返済する方法です。この返済分はすべて元本に充てられるので、ローン残高が減り、その分の利息負担も減少します。
繰り上げ返済後のローン返済は、ローン期間を短くする方法と、期間は変えず返済額を減少させる方法があります。どちらにしても、総返済額を減らすことには変わりはありません。
つまり言い方を変えれば、繰り上げ返済とは、頭金分を後から払うようなイメージだとも言えるでしょう。
では、シミュレーションしてみましょう。住宅ローンの条件はこれまでと同じく、金利は1%で、3,500万円を頭金なしで購入。そのまま返済を続けた場合と、5年後に500万円繰り上げ返済した場合を比較してみます。
なお、繰り上げ返済後は、支払期間を短縮させる方法を選択します。
ローン借り入れ額 | 繰り上げ返済(5年後) | 返済総額 | 金利合計額 | 返済期間 |
---|---|---|---|---|
3,500万円 | 0円 | 41,495,820円 | 6,495,820円 | 35年 |
3,500万円 | 500万円 | 39,939,588円 | 4,939,588円 | 29年6ヶ月 |
*繰り上げ返済額「500万円」としていますが、正しくは4,964,502円です。
上記の場合、繰上返済をしない場合と、繰上返済をした場合の総返済額差額は1,556,232円となります。
前述した頭金0円で3,500万円借りる場合と、頭金500万円で3,000万円借りる場合の利息の違いは928,016円でした。つまり、頭金を貯めてから購入するより、借りてから繰り上げ返済する方が50万円以上もお得ということになります。
しかも、返済期間は29年6ヶ月となり、5年6ヶ月も短縮されます。
金利と住宅ローン控除についても考慮してみる
他にも考えなければならないことがあります。それは、今後の金利と住宅ローン控除についてです。
今後の金利は現状維持か、上がるしかない
現在の金利は過去最低水準です。一部のネット銀行などはゼロに近いところがあるほどで、今よりも下がることはありません。今後は、よくて現状維持、そしていつかは上がります。
もちろん、現在の社会情勢から見れば、すぐに上がることは考えられませんが、数年後には上がる可能性はゼロではありません。
3,500万円のローンを借りる場合、金利1%なら金利を含めた総支払額は41,495,820円です。これが金利2%になると48,695,500円となり、7,199,680円も多く返済しなければならなくなります。
いつか住宅を購入したいと考えているなら、金利が安い今が買い時だと言えるでしょう。
住宅ローン控除は2024年に不利になる
もうひとつ、忘れてはならないのが、住宅ローン控除です。
2022年から、住宅ローン控除の内容が変更になりました。住宅ローン控除は制度が作られると、「いついつまで」と期間を定めて作られるのですが、その期限が2021年末だったからです。
この変更により、通常の住宅購入者が住宅ローンを活用する際の控除率が、1%から0.7%に引き下げられる一方、控除期間が10年から13年(新築の場合)に延長されました。
こう聞くと、「控除率は下がったものの、控除期間が延びたのだからよかったのでは?」と感じる方がいるかもしれませんが、実際はそんなにうまい話ではありません。
新制度は、長期優良住宅などの環境性能に優れた住宅と一般の住宅で、控除の差が大きくなりました。一般的に長期優良住宅などは一般の住宅に比べて高額になるので、金額を優先して考える方は一般住宅を購入することになります。つまり、住宅ローン控除としては不利な方を選択することになります。
しかも一般住宅の場合、2022年、23年に入居すれば、住宅ローンの残高上限が3,000万円まで認められ、控除期間は13年です。しかし、2024年、25年に入居した場合、残高は2,000万円と低くなり、控除期間は10年と短くなってしまいます。
つまり、「いつか新築を購入したい」と言っている方が、2024年に新築物件を買って入居する場合、住宅ローン上限は下がり、控除期間も短くなって損をすると言うことです。これなら2023年までに住宅を購入する方が断然お得ということです。
家探しには時間がかかり、1年以上の時間を要する方がいることを考えると、すぐにでも動き出す方がよいと言えます。
結論、頭金なしで住宅購入する方が断然お得!
結論として言えるのは、いつか家を購入したいと考えるなら、賃貸住宅に住んで家賃を払いつつ頭金を貯めてから購入するのではなく、頭金ゼロで購入し、頭金分を繰り上げ返済する方がお得と言うこと。
借りてから繰り上げ返済する方が50万円以上もお得で、ローン支払い期間が5年以上も短くなり、賃貸住宅の家賃分360万円(6万円×60ヶ月)の負担がなくなるわけです。
しかも、住宅ローン控除も手厚くうけられるわけですから。
もちろん、頭金ゼロで家が買えるなら、貯金はゼロでも買える……というわけにはいきません。住宅を購入するときには、さまざまな諸費用が必要になるからです。さらに、引っ越し代などもかかります。
事務手数料については、住宅ローンに組み込む方法や「諸費用ローン」が用意されているケースもありますが、さすがに引っ越し代やカーテン代などはでませんので、最低限のお金は必要です。
最後に
住宅ローンは家を購入するのに欠かせません。
シアーズエステートは、グループ全体で引渡しを終えた住宅が6000戸以上(注文住宅約5600戸、建売住宅約400戸)。注文住宅のクオリティを建売住宅で実現し、多くのお客さまの支持をいただいています。しかも売主でもあるので仲介手数料などはかかりませんし、ローンのサポートなども万全です。
新築一戸建てをお探しなら、シアーズエステートをぜひご活用ください。