住まい給付金を詳しく解説します!
すまい給付金は所得が一定以下の人が得をする制度
住宅ローン減税と並んで大きな金額となる「すまい給付金」は、消費税率が10%に上がったことによる負担増を緩和するために作られた制度です。
住宅ローン減税も同じ趣旨で減税期間が延びていますが、これは支払っている所得税や住民税から控除する仕組み。一般的な家を購入した場合、組んだ住宅ローン額に応じて、最高額4000万円分まで控除されるわけですが、ここに問題が発生します。それは、所得が低い人の場合、住宅ローン減税の恩恵を100%受けられないということです。
そこで、すまい給付金制度でその取りこぼし分を補い、消費税増の負担を軽減しようというわけです。
どれくらいまでの所得の人がすまい給付金を受け取れるか?
すまい給付金は、住宅を取得した人の中で、収入が一定額以下の人が対象となります。また、住宅ローン控除と違う点として、年齢が50歳以上であれば、住宅ローンを利用せず自己資金のみで購入した人も対象となります。
すまい給付金を受け取るための主な要件は以下です。
① 住宅の所有者のうち、取得した住宅への居住が確認できるもの
② 収入が一定額以下のもの
③ (住宅ローンを利用しない場合は)50歳以上のもの
上記の「②収入が一定額以下のもの」が具体的にいくらになるかが気になるところです。夫と妻(収入なし)に2人の中学生以下の子供がいるモデル世帯であれば、775万円まで給付されるようで、決して少ない額ではありませんよね。
具体的には、以下のサイトでシミュレーションできますので参考にしてください。
国土交通省 すまい給付金 すまい給付金シミュレーション
すまい給付金はいくらもらえるか?
次に気になるのは、すまい給付金はいくらもらえるのかという点でしょう。
給付額は住宅取得者の収入から導き出された「給付基礎額」と持ち分割合により決定します。計算式は以下です。
給付額=給付基礎額×持ち分割合
給付基礎額は、都道府県民税の所得割額によって決定されます。政令指定都市かそれ以外か、また住民税額によって変わってきます。実際には市区町村によって発行される課税証明書を確認していただくしかないのですが、以下のサイトでも概要を確認できますので参考にしてください。
国土交通省 すまい給付金 「給付額について」
なお、先に紹介した「すまい給付金シミュレーション」でおよそどれくらいの金額がもらえるかも算出できます。
給付対象となる住宅の要件
すまい給付金は、「良質な住宅ストックの形成を促す」という目的もあるため、住宅の質に一定の要件があります。
新築住宅とは、以下のものを指します。
[引用]
対象となる新築住宅は、「人の居住の用に供したことのない住宅であって、工事完了から1年以内のもの」をいいます。また、「住宅」とは「人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分」を指します。新築住宅及び住宅の定義は、住宅の品質確保の促進等に関する法律や特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律における扱いと同じです。
引用:国土交通省 住まいの給付金 対象要件(新築住宅)
また、すまい給付金を受けるためには、床面積が50㎡以上で、第三者機関の検査を受けた住宅であることが条件となります。この第三者機関の検査は施工中に受けるものであり、特別何かをしなければならないように感じる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、新築住宅を購入するには住宅ローンを利用する方がほとんどだと思います。このとき、「住宅瑕疵担保責任保険」に加入することになっており、これに該当する家であれば問題ありません。少し乱暴な言い方ですが、金融機関の住宅ローンを借りれるのであれば、この条件はクリアしているということです。
また、すまい給付金は消費税増税による負担増の軽減が大きな目的です。中古住宅は個人間売買が多く、こうなると消費税が非課税となりますので、すまい給付金の対象外となります。
すまい給付金は、令和3年12月までに引き渡され、入居が完了した住宅が対象です。期間内に転居が完成したら、手続きを忘れずに行ってください。
最後に
いかがでしょうか。
今回は住まい給付金について解説しました。2020年分は申請が終わっているので記載しませんでしたが、他にも地域型住宅グリーン化事業やネット・ゼロ・エネルギーハウス支援事業など、たくさんの減税がありました。2021年以降については、これから決まっていくものもあるかもしれませんので、随時チェックしてください。
こういった給付金などはみずから申請しなければ特典が受けられないものもありますので、よく確認し、お得に家を購入してください。
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